車いす騒動:乗車拒否本当の問題とは何かを考えてみる

政治
Sponsored Link

 

コラムニストの伊是名夏子さんがJRに乗車拒否に有ったとSNSで発信したところ、実はバリアフリーではない無人駅に降り、他の駅から駅員4人を集めて降ろしてもらったという話。

どっちが悪いみたいな話は不毛なので、そこは他の方々に任せるとして、ここで問題の発端となった「バリアフリー」と「無人駅」という二つのキーワードについて、考えを書いていこうと思います。

結論から言うと、このうちのどちらかが整っていれば今回の問題は起きなかったわけですね。

そこで、以下の三つのポイントを通じてこの問題を少し深堀することで、現代日本が何をするべきかが見えてくるのではないかと思うのです。

そのポイントとは、

  1. バリアフリーの達成率について
  2. 使用した駅が無人駅だったという現実
  3. なぜバリアフリーが進まないのか?

では考えていきましょう。

バリアフリーの達成率について

まずバリアフリーの達成率についてみていきましょう。

国土交通省の関連データを探すと、一応平成18年度データがありました。

逆に言うと、それ以来調査をやっていないということなのか、それともほかにデータがあるのかよくわかりません。

とりあえず平成18年のデータをもとに、各県ごとの棒グラフを作ってみました。

バリアフリーに関しては「公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドライン」に沿った様々な項目があるのですが、その中でも今回の事件に関連がある「段差の解消」について、一日5000人以上の利用客数がある駅を対象に、各県ごとのグラフを作ってみました。

結果は以下の通り。


国土交通省:都道府県別バリアフリー情報より作成

もちろん先ほども述べたように、平成18年時点のデータをもとにグラフを描いていますので、現時点で段差の解消はもう少し進んでいるかもしれません。

しかし問題は、この調査が平均利用者数一日5000人以上の駅に限られるということです。

無人駅の場合、当然一日の乗客数が5000人以上ということは考えられないので、バリアフリー達成率はより低くなっているのではないかと推測されますね。

使用した駅が無人駅だったという事実

 

では、利用した駅が無人駅だっとという事実はどうなのでしょうか。

これも国土交通省の「駅の無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関する障害当事者団体・鉄道事業者・国土交通省の意見交換会資料」を見てわかりましたが、全国にかなりの数の無人駅があります。

 

上記資料より抜粋

都道府県別に無人駅の割合を見ると、伊是名夏子さんが問題を提起した静岡県の無人駅率は、47.8%と約半数弱が無人駅になっています。

さらに一日当たりの利用者数別に、全国の無人駅の割合を見てみると、一日の利用者数5000人が大半ですね。

つまり、ちょっとした地方の駅を利用すれば、だれでも無人駅を使う確率はあるわけなんです。

上記資料より抜粋

さらに、2001年度から2019年度の間に、無人駅の割合は約5%弱増えています。

このまま人口減少や地方の過疎化が進めば、この割合はさらに増えていくのが、確定的な状況ではないでしょうか。

 

上記資料より抜粋

なぜバリアフリーが進まないのか?

さて、なぜバリアフリーがこれほどまでに進まないのかを、考えてみるとその原因は結局のところ以下の三つなのではないでしょうか。

  • 少子化
  • 都会への人口流出
  • 地方へ金を回さない緊縮政策

まず国政の失策による少子化という、全体的な流れがあると思います。

また少子化が進むことで、もともと人口の少ない地方はさらに人口が少なくなる。

それに追い打ちをかけるように、地方に職がなく生活をすることができない人たちが東京や大阪などの都会へと流出。

ますます地方駅の利用客が減っていく。

さらに政府はこの状況を見過ごすだけではなく、PB黒字化の名のもとに財政支出を拒んでいる。

これじゃ地方の人口減少は止まらんでしょう。

そうやって地方の人口が減っていけば、当然過疎地域のバリアフリーは都会よりも優先順位が下がるわけで。

つまり、地方で電車に乗るときは無人駅にあたる確率が高く、しかもバリアフリーでないことは覚悟した方がいいということですね。

まとめ

結局のところ、伊是名夏子さんが経験したことは、彼女だけの問題ではなく、すべての利用者が経験するかもしれない事態ではないでしょうか。

彼女が、無人駅に駅員4名を集めさせたという点については賛否両論あり、詳細は分からないのでコメントすることは差し控えます。

しかし、障がい者やお年寄りなどバリやフリーが必要な人々に対して、必要な政策がしっかり取れていないということが、今回の出来事で露呈したといっていいでしょう。

利用者の多い都会のバリアフリーを行うのもいいでしょう。

しかし、いざというときに障がい者やお年寄りが自分で判断し、行動することができるように、今後増えると思われる無人駅のバリアフリー化を優先事項とするべきではないでしょうか。

Sponsored Link

コメント

タイトルとURLをコピーしました